南米さんぽ② 山あり谷ありのチリ入国
一難去ってまた一難、捨てる神あれば拾う神。昔の人はよく言ったものです。人間いい時もあれば悪い時もある。下がったら次浮上する時に向けて、準備をするしかない。異国では人の親切が身に染みる出来事があります。普段あっても、慣れて気がつかないだけなのか。人には優しくありたいものです。山あり谷あり的な内容でお送りするのは、入国〜Portilloまでのお話。まずは前半、入国〜市内の安宿まで。
- 東から西へ、北から南へ話
- なんなら手ぶらで海外旅行もありだよな。そんな心持ちの今日この頃。
- 『帰りのチケットは?ないなら、乗せられません』
- サンティアゴの洗礼
- サンティアゴの安宿Landy hostel
東から西へ、北から南へ話
そもそも、居ないんですよ。
こんな経路を参考にする人は。普通、日本から行きますから。
カナダを横断して、さらにアメリカ大陸を縦断。
ね。たぶん参考にする人がいないと思いますよ。
一応、残しておきましょう、サラッと。あまりいい思い出のないエアカナダですが、まあ仕方ない。言うなれば谷の様なスタート。
これから行く南半球は冬真っ盛り。
日照時間が長く、21時すぎまで明るいカナダ。
仕事終わりに、湖で泳いだり釣りを楽しめるここからすると、異世界もいい所。
いや、時期的ににほん真夏で連日の35度越えの真っ只中と比較したら。防寒対策する気持ちと、身軽で行きたい気持ちが寄せては返します。
とは言っても、カナダで半年仕事をする為に持ちこんだ荷物は、
・スーツケース×1個
・バックパック×1個
そんな人間が荷造りをするので持ち物が多い訳もなく。ほら。
なんなら手ぶらで海外旅行もありだよな。そんな心持ちの今日この頃。
”いまの人生で必要な荷物って、実際こんなもの”
”モノ価値ってなんなんだろう”
など、なきゃないで人生どうにかなるんだよな。とミニマリスト風を吹かせてみたりします。
スキー板に至っては、中古スキー板を購入。
まさか、ウユニ塩湖やキューバやそこいらにスキー担いでいくにも行かないので。
途中で手放そう。
そう思い、Facebookで地元民から購入。
血色の悪いジャンキーの風貌な売主、きっとあの80ドルは葉っぱ代になったのだろう。
そんな思いを巡らせていると、大型荷物を受け取る空港職員スキーケースを確認されます。
「スキーか?どこまで?あぁ、チリか。楽しんできな!」
強面なおじさんのかおが一瞬、ほころびます。
さて、まずは経由地トロント。
知らない空港というのは、いつでも少し緊張するもの。
何より、乗り継ぎ経験者なら誰しもが危惧するのが、
「荷物、途中で拾うか?最後に拾うか?」問題
「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」よろしく、毎度不安そうな典道くんの表情を浮かべる人も少なくないのではないでしょうか。
今回は拾わなくいいそう。まあ、大体はそうですね。
少し安堵の気持ちを浮かべるも、濃霧による遅延、いまいち掴みきれないバンクーバーとの時差。1時間しかない乗換時間。
涼しい顔して、内心ドキドキです。
ドキドキはときめく時だけでいいのに。オトナになってときめきがなんだかわからなくなったな。冗談を言う余裕を持ちながら、心穏やかに次なる出発ゲートへ。
『帰りのチケットは?ないなら、乗せられません』
またしても、谷じゃないか。
ファイナルコールがかかる中、パスポートを眺めながら説明される。理由は簡単。帰りはどこの国から何日に乗るかまでは決めていないので、片道切符だから。憎っくきエアカナダがまたしても立ちはだかる。
「ボリビアに陸路で抜けるよ」
そう言って、スマホのメモ帳から旅程を見せようかと言う所で通してくれた。隣のお兄さんはもっと雲行きが怪しそうだった。日本のパスポートのおかげだろうか?ならこれは山だ。乗ってしまえばこっのもの。
実際は別の問題を抱えてたが、一旦忘れて機内食のワインでも飲んで寝てしまおう。
上空位1万メートルでいくら気を急いた所で、物事は変わらないし。電車の中で焦っても、電車が速く走ることはないんだから。開き直りの天才か、赤ワインが染みる。
サンティアゴの洗礼
空港でその国についた時に、独特の匂いを感じた経験ってないですかね?
その昔、シンガポールに行った時、飛行機から降りるや否や、鼻にまとわりついたあの匂い。少なからずどこでも臭うんですよ。不思議なものです。日本ももちろん匂います。故郷!て匂いですが。
さて、そんなエモい空気になんてさせてやくれないこの空港。
基本的に全ての案内がスペイン語。入国審査は長蛇の列、にも関わらず聞かれたのは
「何便で来たの?」のみ
少しの安堵をして進む。と、ご覧ください、トンネルを抜けるとそこは人混みでした。いやあ、出待ちの人の多さ。圧倒される。
飛び交うスペイン語、アジア人にさらされる好奇の目。それはないか。
いずれにせよ完全アウェーに来たことを思い知らされます。
ぜひ心に余裕のある方は、一生に一度あるかないかの視線を一身に浴びながらランウェイをお楽しみください。悪いもんじゃない。内心、一度ぐらいは誰かに空港で迎えられたいものだと、いない迎えを探します。
ここで上空1万メートルで、一旦忘れたことにしていた問題に向き合います。
滞在予定のホテルの送迎が手配できていない。
・片道160km
・公共交通機関は無し
・明日の朝には向かう
咄嗟に人混みの中にホテルの送迎ドライバー達が目に入る。
「これだ!」必死に翌日からのホテルのドライバーを見つけ直接交渉。
ホテルのロゴが目に飛び込んできた。助かった!このEricが最高に男前。陽気に笑いながらその場で、ホテルに連絡を取って翌朝早朝の手配をしてくれた。グラシアス、エリック。アリエルよろしく、「あなたの世界の一員になるわ」と思わず歌い出す心持ちになります。これは、山だ。
良い子のみんなは、事前にきちんと連絡を取りましょう。海外特有の返信がなかなか返ってこなかったり、いい加減にされる場合もありますので。 お兄さんとの約束です。
さて、空港から市内までのオススメは公共交通機関。
詳しい行き方は、地球の歩き方かその他ブログをご覧ください。スキー板を持っている私は、少し敬遠したくしたくなるやつ。そんな時声をかけてくる客引き。一度は振り払うも、内心は、もうタクシーいいや。きちんと会話から交渉。再三の確認の末、タクシーに乗ると決断。運転手にも確認を、少し反応が悪いなと思いつつ乗り込む。
さあ、出発。
会話がてら金額を確認。
うん、ぼったくられた。
ああ、これは谷だ。
USドルとチリペソ、まあ勉強代と言うことにしておきました。
しかしながら、人は失敗から学ぶ生き物。
この経験がその後のタクシー乗車前の料金交渉の徹底、乗車時メーターが動いてないと
「アミーゴ!メータ!メータ!」
と執拗に煽る。適当スパニッシュで話しかけまくって運転手と仲良くなる。Googleマップの地図を開いて、経路指示をする、現地人顔負けのずうずうしさを身につけさせた。
変な外国人はこうして生み出されたのだった・・・
サンティアゴの安宿Landy hostel
さて、今宵は明日の移動のためのただ寝るための宿。格安1泊2,000円で朝食付きのこちら。
ドミトリータイプの相部屋ではお馴染みのこちら。この後、幾度となく寝るバンクベッド。
チェックインを済まし、街を少しふらつく。
ホステルは位置する周辺は自動車部品の取り扱い店舗が多く、中でも日本車の部品を取り扱っている所が多い。
なんならガッツリ壁に書かれてるではないか。
地球の裏で日本車への熱い信頼を感じ、きっと就職面接でも控えていたら、自信を持って、その技術力が世界でのこんな所でも信頼されている姿にナントカ。なんて言うのではなんて脳内最終面接をしてみたり。
1人脳内会議も済んだので、次回はSki Portiiloに向かいます。