南米さんぽ⑤ 東京の真裏も、なかなかTokyoだった話
戻ってまいりました首都Santiago(サンティアゴ)
ところで、どれくらい真裏かって話。ざっくりとした話で言うと、東京が北緯35/東経139に対し、南緯33/西経70。お、真裏っぽい。と言う事で、気候も少し似通ってたり。夏真っ盛りお盆過ぎのニッポンの夏。冬真っ盛りどんより冷え込むサンティアゴの冬。今回は街の様子を中心とした内容です。
あきれるほど愛しても3分の1も
伝わらないんだよな。あきれるほど大きいん国旗だけど写真では。大きさが全てではないということか、なんでも。深い意味はないです。冗談はさておき、街中の広場にドーン。モネダ宮殿前で見れるこれには圧倒される。大きすぎてよほど風ないとたなびかないのでは?純情な感情で思ったりするわけです。
ちなみに、モネダはスペイン語で”お金”。
ここは、73年の軍事クーデターの舞台にもなった重要な場所。チリ人の歴史を紐解いていくと少し血気盛んなその様子を感じます。
アルファベットの”I”の形をしたこちら。細長い形で有名なチリのど真ん中あたり。
簡単に紹介すると、以前の内容で紹介した治安悪めの旧市街。都市を感じさせる新市街。門番つき鉄格子でお庭が囲われた富裕層住居エリアに分類できる。足立区北区エリア、臨海エリア、世田谷エリアみたいな。怒られそうだなこれ。
古き良き
旧市街で外せないのが、こちら「アルマス広場」
アルマス広場はかつて、スペインが侵略した土地で形作っていた広場。
決まった様式なので、南アメリカ大陸の都市をめぐっていると幾度となく出会う。
スペインによる侵略の歴史を感じるってやつ。そして、広場を囲うように政府系機関、裁判所、教会。そんなに広くはないけど。治安が悪いと言いつつ、常時警察官がいるのって、治安が悪いのか良いのかよくわからん。
日曜礼拝はをはじめ、日中でも訪れる人は多い。ここをきっかけに、各都市で教会には必ず足を運ぶようになった。美しい教会の内装に惹かれるのは、裏を返せば外国人が日本に来て、神社やお寺に感化されるのと一緒かな。
思えば、日本にいるときは度々、神社とかお寺とか行くし。やってる事変わらんか。
荘厳で歴史を感じる、建築物は一見の価値あり。
何より、BOSEのスピーカーがいい音だしで司教の声がきれいに聞こえる。
外では日中はおじさんたちがチェスに興じている。
当時カナダの図書館に入り浸っては暖炉の前でチェスはよくした。ずぶの素人だから、ここでは参戦しなかったけど。小一時間眺めてられられる。
一方で大道芸人に群がる人々、踊り場で舞う女性たち、夕暮れに浮かぶ木星を望遠鏡から覗いてみたり。夜もふければ、売春婦たちの時間。喧嘩する売春婦を道の向こうから男た血が眺めていたり。いろんな顔から活力を感じる。
高台からの景色は
ちょっとすすけてるんですよ。
けど、山並みもよく見えるし、旧市街は街並みの建築物は味がある。
落書きが多かったり、汚かったり時々カオスを感じさせるけど。そういう色眼鏡で見ていると言われれば、それはそれですがね。味があると感じてしまう。
きっとヨーロッパ旅行した人からしたら、似たように見える街並みなんだろうな。
チリの築地市場
街を楽しむためには、やはり欠かせないのは市場。
・おいしいものが食べられる
・物価がわかる
・市民生活が見れる
もっとも、おいしい物を安く食べられる。
客先のアポ前に築地の場外で先輩と昼食。隣のオヤジは瓶ビールを開け、肴を摘んでいる。そんな数年前の記憶を思い出しながら、ひとりメシ。
これまた有名だが、チリの中央市場はウニが格安で食べられる。
Portilloで仲良くなったイギリス人のBenさんが教えてくれた。このBenさんはスペイン語も喋れて、親切なことにサンティアゴに戻った時に次のホステルまで送ってくれたり。その1年後、カナダでの雪山で再会と素敵な友人。きっといつかまたどこかで会えるだろう。
南米大陸では肉料理がメイン。
その点チリではおいしい海産物にありつける。カナダの内陸に住んでた時分、スーパーで会えるのは、cod(たら)だった。白身魚のタラ。もちろんカナダといえばサーモンもおいしいけど。おいしいのと安いのは別の話。
川を挟んだ所にもベガ市場という、より市民の生活に即した市場。
上の写真見て気がつきます?これ。ショッピングカート!
おばちゃんのお買い物アイテムがめちゃくちゃ需要ある。
最初は、
「あ、あの若者おばちゃんだ!」
「あ、あそこも」
「おいおい、巣鴨か戸越銀座か?」
「あれ、若いお兄さんみんな…」と次第に変わるリアクション。
なんせ市場はものすごく大きいから、歩く。
しかもスリは有名。公共機関使って移動ならなおさら、理にかなっている。 サンバイザーと並ぶ、おばちゃんの3種の神器的解釈だったけど、考えは改めねばと。
固定概念に囚われるのはよくない。そんなことも学ぶのです。
こう書いてあると、スムーズに探検している感があるけど、実際は手前の中央市場に気がつかず、いきなりベガ市場へ。小腹を満たそうと入ったお店のおばちゃんは英語丸きっりダメだし、席に着くと周囲のチリ人から物珍しそうに上から下まで見られる。アジア人は珍しいのかーと1人感心し、食事をすます。満たされて、外に出て次の目的地を目指そうと地図を開いて初めて気が付く。
「ここ中央市場じゃない。どおりで観光客いないわけだけだ。」
あーあー果てしないー
大都会。市内の移動には以前にもご紹介した、エレキバンみたいな名前のICカードbip!で移動。正直、思ってたより駅構内も地下鉄車内も綺麗。近代的な様相。
デザイン性に富んでるし、ゴミが落ちていたり落書きがひどいわけではない駅構内。
そんなサンティアゴも、この翌年には地下鉄料金の値上げに端を発したデモで大変なことに。
さて電車で数駅、地上に上がってみると思っていたより、都会の感じ。
これにはクリスタルキングもびっくりの大都会。
いや、きっとスタートが旧市街だからか。最初のイメージを裏切る印象を与えられたからだろうな、きっと。最初からこちらサイドに来ていたら、きっと「あー、ちょいダサい都会」その程度だったかもしれない。
道も広く、走っている車はまあ悪くない。この感じは、そうだな。神宮外苑の側、青山通り。
都会に溶け込む芸術。
新宿のLOVEだったり、六本木ヒルズのクモだったり。都会にアートは必要。
所変わってショッピングモール。
ここに至っては、関東近郊のモールを思い起こさせる。
最上階にはレストラン、フードコート、映画館。そら、イオンモールとちゃうか?いまでこそ、角刈りのお兄さんが脳内にちらつく。そんなボケが生まれそうな充実っぷり。
冬の終わりで各ショップではセール中。
所々、マネキンの怪しいポーズに感性の違いを感じる。この少女が被っているのは?お弁当の醤油挿しを連想させる。いいね、ショッピングカートと逆かな。日本のプールでも、見る日が来るかもしれない。
とまあ語り尽くせぬ、見どころの数々。
他にも旧市街→新市街→山間部と進んでいく中、特に新市街から郊外に向かって行く所では、多くの住宅街。平屋もしくは2階建、お庭があって鉄格子の柵で四方を囲まれたそれは、閑静な住宅街そのもの。
低所得者たちが、旧市街や都市部に住み、都心部にも中所得者層、高所得者たちが郊外に警備性に優れた居を構える。治安の面に起因することでもあるだろうけど。格差が広がれば近い将来日本の一軒家もブロック塀から鉄柵に・・・。なるのだろうか。ジム・ロジャースは著書の中で、再三にわたり私なら日本の子供にAKー47を持たせると説いてますし。
さあ、東京の真裏のTokyoはNEO東京なのか。はたまた、別世界なのか。それが未来でなく、別の世界線であってほしかったりもする。
写真だらけになってしまうので、今回はここまで。
次回は快適さと出会いに溢れたホステル紹介とうまいもーん。