地球の裏からごきげんよう

頭を空っぽにして読む観光案内です。情報が少し拾えます、想像力も働かせて見てください。ほどよくアバウトな内容です。2年で地球2周半ぐらいしたお話。

南米さんぽ⑦ サンティアゴのおすすめホステルで

ごきげんよう

 

いつしか人気になったシェアハウス。テラスハウス然り、他人同士が同じ屋根の下寝食を共にするのは、時に面白い出会いをさせてくれます。

 

今回のご案内するのは、旅人にはおなじみのホステル。そもそもホステルって?ホテルと何が違うんだい?って話。さあ、困った時のWikipedia

曰く、「2段ベッドを借りる」「低価格で短期間の社交的な宿泊施設形態」「ラウンジとキッチンを共有」だそう。

 

ホテルは言わずもがな。それじゃ、モーテルはなんだ?アメリカ映画で、男女がセックスしてるか、逃げ込んだり殺されたりする場所?いや、これはこれでCSIの見過ぎか。

kadokawa-d.jp

日本だとモーテルだとラブホテルを指したりするけど。なんでなんですかね。知ってる方がいましたら、ぜひご一緒しましょう。なんて冗談はさておき、モーテルは”motor hotel”。車移動の人向けのホテル。部屋の前に車を横付けする絵面通りでしたね。いよいよ、日本人のモーテル概念が謎に思えます。

 

というわけで、社交ができ、価格帯もだいぶ抑えられる旅人のお供”ホステル”。どこでも寝れる人向け宿泊施設のご案内。

 

 

ああ、アルマス広場

サンティアゴに滞在の7日間、居心地の良さに滞在をつい延泊したのがこちら。

『Plaza de Armas hostel』

プラザデアルマス外観

スーツのおじさんが気になる

www.plazadearmashostel.com

前回記事でご紹介の、アルマス広場の南に位置する古風な建物の最上階。

傍目にはとてもわかりにくい場所。

 

1階は飲食店が軒を連ねる。向かい合わせになるように、ホットドックなどの軽食屋台。

 

建物入り口には、管理人さんみたいなおじさん。

 

ホステルの名を告げると、5人しか乗れない様な小さなエレベーターを案内してくれる。エレベーター操作のおじいさんが1名常駐しています。そう、この大きさに対して4人しか乗れない。若者は大人しく階段を使います。

plaza de Armas hostel の写真

ここの6階

本当のサービス

中に入ると、目に止まるのがこちら。

ピクトグラム、私たちには馴染み深い”絵文字”。国際色豊かなゲストに対して、非言語でもわかりやすく提供している、

 

 

『わ、わかりやすすぎる・・・』

 

 

正直、最初に見た時は面食らった。これこそが最善だと思う。これなら人の話を聞いているようで聞いてない私のような人間でも聞き返さないで済むし、スタッフも1日に何回も同じ説明をしないで済む。

 

どこに行ってもついてまわるチェックイン時の説明。この説明、毎度の如く聞いている様で聞いていない。そして、数時間後「すみません、、、」と申し訳なく聞く。何より、ここのスタッフは全員もれなくいい人しかいないから、ついつい話したくなるんだが。

 

特に日本だと、A4サイズのラミネートした案内がそこら中に貼ってある。コンビニなんかに行ってもそう。レジ回りのPOPなんて見ちゃいない。伝えたいことを目一杯に書いて、空間を埋める。

 

情報の受信者は読まないし、発信者はそこに書いてあるだろとストレスを感じる。この一生埋まらない溝。”Less is more”ドイツ人建築家のミース・ファン・デル・ローエの言葉が染みる。そうなるとこの記事も文章も簡素な方が・・・

受付の写真

レセプション

どんなホステルか知りたい?

そんなあなたに朗報。

 

このホステルの快適性については「サンティアゴ  オススメ 安宿」で検索していただきたい。

実にわかりやすい記事があって、他ならぬ私もそれを参考にしましたし。金額は大体2000円/泊くらいだった気がする。朝食に美味しいパンをどうぞ。部屋は2段ベッド4台、洗面が1つの雑居房、もとい8人部屋。

 

まずは、新入りとしてご挨拶。大体、これで話しかけてほしくない人はノリ悪いし、オープンな人間は身の上話で盛り上がる。

ラウンジの写真

夜のラウンジ

生活する上で、毎日ベッドメイクしてくれる、シャワーブースもキレイ、キッチンもいい感じ。ただひとつ立ち塞がるのは、南米のお洗濯問題

 

そう、ホステルには洗濯機がない。

 

洗濯はお洗濯やさんに行かねばならない。

クリーニング屋さんはスペイン語で、”Lavanderia”

どの街に行っても都度都度探さねばならぬラバンドリア。トイレを指し示す、”baño”(バーニョ)の次に大事かもしれない。固形石鹸持ち歩いて洗濯してましたけど、干す場所もないので、やはり欠かせません、ラバンドリア。

ポーカーの写真

ポーカーの集い

そんな情報はもちろんホステルのスタッフも教えてくれますが、自然とした会話からも。例えば、共有スペースのラウンジ。

 

この日は、スイス、ドイツ、ニュージーの3人組でポーカー。気が付けば和の中に。

ポーカーの写真

 

国を発つ前のコイン整理だそう。

 

ちょうど良い情報交換な上に、世間話で酒も進む。

最終的にドイツ女子が野郎3人を打ち負かして一人勝ち。明日の飛行機で発つから減らすつもりだったのにまんまと。恐るべしGerman girls。

 

このホステル滞在中になぜか一番関わったのがドイツ人の女の子だったけど、彼女たちのはつらつとして、エネルギー溢れる感じ、日本的に言うならば、『サバサバ系女子』。やはり、アウトバーンで車ぶっ飛ばせるくらいの女性は強いのかもしれない、と勝手にバックボーンを想像してみたりします。

 

ステイツぼーやとドイツ娘

ラウンジの写真

マッカンチーズの会

このホステルの思い出といえば、この2名。

 

ステイツぼうやアンドリューと、ドイツ少女リヴ。2段ベッドの上と向かいのコンビ

 

入ってきたその日に、

 

「マッカンチーズ食べない?」

 

と誘ってきたリヴ。2人でキッチンに向かうも、なんか味付けわからん。そこに現れた、同部屋アンドリュー。

 

「おいおい、こいつはアメリカのフードだぜ?」

 

と我々を少し小馬鹿にしながらも、ヨイショしたら代わりに調理してくれるいいヤツ。一緒にピザを買いに行った時は、

 

「なんだい、君はスペイン語もわからないのに南米に来たのかい?」

 

と小馬鹿にしてくる始末。弁護士のタマゴとしてアルゼンチンで勉強中らしい。立派な男だ。鼻につくってこういう時言うんだろうな、なんて思いますがそれも良いでしょう。

 

この日は、週に1度のワインナイト。ホステルスタッフが用意してくれるワインに、気持ち程度のチップを渡せば飲み放題。実に愉快な終わらない夜。

BBQの写真

かっちりしてないから良い

 

おいしいセビーチェとワッフル

近所のスーパーで食料を買って料理もいいけど、たまには外でも。ということでイケメンイギリス人Benがオススメする、おいしいセビーチェが食べれるお店。わざわざLINEで「おいしいセビーチェ」とリンクを送ってくれたのはこちら。

 

 

閑静な佇まいのロケーションにある”Chipe Libre”

www.tripadvisor.jp

 

お店

ステキな店構えに、お洒落な空間。大人の男女がランチを楽しんでいる、こちら。

 

ベンちゃんいいお店教えてくれてありがとう、でも、ここ男1人で来る場所ではないよな。内心思いつつも、おいしいセビーチェには変えられない。なんたって、ほら。 

セビーチェの写真

おいしいセビーチェ

完全に、白ワインにあうヤツ。

旨すぎる。食事もワインも雰囲気も良い。だから、みんなは誰かと行って欲しい。

 

 

少し散歩していると出てきた、公園。

公園+噴水+銅像といえば、埼玉の北浦和公園が頭をよぎる。まったくもって愉快な脳味噌。さんぽをしていて、一番印象的なのはそこら中の公園で、カップルたちがくつろいでるその様。時にはベンチ、木陰、芝生さえそこにあれば寝転がるのも良し。そんな穏やかな時間の過ごし方をしているカップルが多いのは、穏やかで心癒されるじゃないかと思ったりする訳です。

公園の銅像

サンティアゴ北浦和公園

 

そんなしょうもない脳内フラッシュバックをさせながら、見つけたお店がこちら。

良い匂いで通る人を捕まえる「Buffalo waffles

www.tripadvisor.jp

ワッフル屋さんの写真

ワッフルワッフル

どうです、この豊満な様。

 

小腹へりにはこの上ない食べ歩きメシ。食虫植物よろしく、まんまと通りかかったが最後。中身がなんだったかさっぱり思い出せないけど、そりゃもう美味しかったのなんの。この散らしたポテチみたいなポテトなんて、一生摘んでられる。

ホステルに帰って、例の2人に教えてあげようと思ったら、「ここ美味しかったのよ!たまたま食べて!」と同部屋のリヴに写真を見せられたから、一緒に行けばよかったななんて盛り上がります。

 

いいよね、観光名所は

もちろん都市部なので、観光名所は多い。

博物館に教会、それなりに足を運んだ。少し印象に残ったのは自然歴史博物館。館内には大型鯨の祖先の骨格標本があったり、チリの自然の歴史が無料で学べる場所。

博物館外観

捕鯨活動の写真

中でも目を引いたのは日本の捕鯨活動のパネル

なぜチリで日本の捕鯨活動?

もちろん、私も同じことを思った。展示パネルに答えがあった。

 

「日本は南半球で唯一の捕鯨活動を行っている」

 

鯨の肉といえば、大半の日本人にとっては過去のモノ。国際的に糾弾されている捕鯨活動は、南極でも行われている。もちろん捕鯨活動は日本だけがしている訳ではないけれども。ちょっと調べばBBCのニュースなんかも出てくるので、この機会に読んでほしい。

www.bbc.com

 

個人的にはなかなかの衝撃。

なんとっても地球の真裏の博物館に日本船と活動の写真があるのだから。捕鯨活動は果たして、必要なのか。最近は、SNSの普及で政権や政策に対して、一般人が簡単に声を上げやすくなったけど、闇雲に声をあげる前に我々がすべきは、その事象をいろんな角度からまずは知ることだと思うので、ぜひ。

 

そんな訳で、他にも美術館やら歴史博物館など、比較的に無料もしくは安価で行けるので、ぜひ一通り足を運んでみると良いかと。

 

くだらない今日はどこに行ったかを話しながら、食べ比べに興じたりする夜更のラウンジ。「どれもあんまり美味しくないね」なんて言いながら。

 

さて、次回はサンティアゴのナイトクラブで朝までブチ上がるお話。

夜のアルマス広場