コロナ禍の北の大地、本当に大丈夫?
依然として猛威を振るう感染症の話題。
様々な課題がある中で、北海道に出張したのは、去る5月。
コロナ禍で3月から見送っていた移動だったですが、オンラインでは片付かない問題だったので、行かねばならぬ事態に。そんな訳で、いまだ感染者が多いと言われる北海道の桜が見頃の様子を中心に見たままに。移動を考えている方の参考になれば、願ったり叶ったりです。
※当記事のまとめ
- 空港のショップやサービスなどは、事前確認が必要
- 地元民曰く、”別に来るもの拒まず”な雰囲気
-
下手な観光地より蜜が避けられ、地方の大自然で癒される
さて、北の大地に向かったのは桜舞う、5月の中頃。
目的地はリゾート地「ニセコ」
日程:5月中旬
行先:北海道ニセコ
静かな朝
早朝の羽田。以前にくらべ閑散とした空港。
シャッターが多く閉まっているからか、心なしか寂しい感じ。最も、寂しいのは胃袋の方で、朝食をとっていないからか。腹が減ってはナントカなので、朝ごはん屋さんで朝食を頂きます。こんな状況下でも、開けてくれるお店と鮭定食の優しい味に癒されます。
普段から朝は閑古鳥が泣いている、早朝の国内線出発フロア。電気も一部消灯。
減便している中でも、本数の多いスカイマークで向かいます。
従業員の方はマスクの着用。
搭乗者は3列シートに窓際各1名の空きっぷり。
たまに、家族で並んでいるくらいでとても快適です。
メンタル的に機内の空気は大丈夫?とか思ってしまう節もありますが、この点は問題ないらしいので、心配な方は航空会社のサイトを見て安心してください。
北の大地、入国
預け荷物を受取ってロビーに出ると、1枚の案内を配布中。
しっかりと注意喚起もされ、いよいよ感染症と闘う場にきたんだと実感します。
新千歳空港の到着ロビーは、案の定の閑散っぷり。
レンタカーの受付窓口には誰もおらず、置かれた電話機の隣には「受話器をお取りください」の案内がありました。
なにか恐る恐る受話器を持ち上げてみます。
こちらの心配を他所にそのまま会社に繋がり、迎えがくる旨を伝えられました。
今回利用した、日産レンタカー。
感染症対策で、問診票の記入。
店内も広く人もいないので、ビニールの仕切りも施され、感染症対策はきちんとされている印象しか受けません。
ここでもコロナ禍における、利用なのだと実感します。
自主隔離的な宿泊
わざわざ北海道にきて、誰かを不安にさせるわけにもいかない。
これが頭にありましたが、目的地のニセコで探す宿泊先、なかなか難しい。
スキー場もクローズし、夏営業もない何も空いてない状況。
つまるところ、デッドシーズン。死んでいる。
ロッジなども数カ所のみ。真冬にやっている宿が、ことごとく営業していない状況でした。
宿泊先を探すにあたっては、
①個室で人との接触が比較的避けられる
②感染症対策を出来ていそうな規模のホテル
を重視。
友人の住まいや、以前宿泊した外国人しかいないロッジに惹かれるも、我慢。
ホテルの場所は、ニセコアンヌプリからほど近くのこちら。
1泊あたり1万円程度なので、比較的リーズナブル。
温泉も常時入れます。
11月までは同様の素泊まり宿泊プランを展開しているそう。
チェックインの際には、こちらでも問診票の記載。加えて、検温も実施。
今となっては慣れた、おでこの検温もとても新鮮に感じました。
お部屋は和洋室大人4人部屋。
シングルベッド2台に畳付きの、1名には大きめのお部屋。
通常、朝食はバイキングを実施しています。一生育ち盛りには有り難かった内容ですが、当然現在は中止。
代わりにチェックイン時に、朝食バスケットをオススメされました。
なんでも地元の食べ物を使っているとのこと。ささやかな貢献をしようと、お願いすることにします。
おいしい地元野菜、乳製品はもちろん言うまでもありません。
こだわりのたまごに、生食パン。
地元の名産が味わえて、外にも出ずに楽しめるので有り難いことこの上ない。
なんと言ってもこのホテルの一番近いコンビニまで車で10分ぐらいかかります。
出来上がりは、こちら
食事処やカフェに関していえば、いつにも増して人がいない状況。
そして、夜は飲食店もあまりやっていなかったです。
外資系ホテルをはじめ、観光客向けはほぼクローズ。
ひらふ周辺でお茶しようにもテイクアウトオンリーなんて言われたもんには、コーヒーはいいから電波を。Wi-Fiが使いたいんじゃ。という思いとは裏腹に田舎を感じさせられます。
ジンギスカンとかスープカレーは食べてない
せっかく北海道にきたんだから。と思っていても、意外に時間が無いというあるあるです。
そんな中でも、ヒラフからほど近く、駐車場も広く美味しいうどんが食べれる「銀嶺」
パフェが食べたくなったら、倶知安駅近くの「なぎさ」
いや、ちょうどアポ先のすぐそばだっただけ。
決して、火曜日は100円引きの500円で罪を犯せると知っていた訳ではありません。たまたまです。ニセコに来ると必ず行く場所ですが、たまたまです。
実に悪魔的。こういうのを罪の味って言うんだと思います。
そんな北海道もいまは緊急事態宣言も解除され、比較的通常に戻っているかと。
感染者が絶えず、報道されている北海道。
ですが、人が密集している都市部を除けば、でっかいどうだからレンタカーでの車移動。
宿泊先も他者とのフィジカルディスタンスを確保できるし、おいしいものを食べて、広大な大地の真ん中でマスクを外すのもありなのではないでしょうか。
余裕の移動のはずが、何故かギリギリに。
2019年のやらかしとして、時間通りに空港に向かって、飛行機を逃すという珍プレーをかましてから半年。前科持ちとして、2度目はない。必死こいて空港に向かう。滑り込みでチェックイン。空港が閑散としていて何よりだったと、死から一転。生き残りました。
肝心の空港内のショップなども間引きで営業だったので、時間もなく店もやっておらず北海道グルメを食べきれず無念さを滲ませながらゲートへ。
こちらの従業員さんたちはフェイスガードを装着。
航空会社によってもまちまちなのだと実感しました。
搭乗率も高くなく、各列シート1名といったところ。ピーチはシートピッチが狭くて、ちょっと毎回「うっ」てなります。
ニセコのこれから
常時、インバウンドが多く外国さながらだったニセコも、今は少し静かな日々を過ごしている様子。
バイクパークも営業が始まり、夏のアクティビティも楽しめそうです。
バイクってつい調子乗ってこけると血を見るから怖いですが。
現状、着工しているホテルなどの工事は継続されていました。
インバウンドの落ち込みは避けられないであろう今年の冬、第2波とかを考えると今年の冬の渡航はまだまだ厳しいのではないでしょうか。
昨シーズンは全国的に雪不足。それでも中韓をはじめ、タイをはじめとするアジア圏の若者で賑わっていた印象の12月。
いっそニセコの山でお部屋を借りて、のんびり年越しするのが今年は乙かもしれません。
温泉に浸かって雪見酒なんて、極楽かな。
南米さんぽ⑤ 東京の真裏も、なかなかTokyoだった話
戻ってまいりました首都Santiago(サンティアゴ)
ところで、どれくらい真裏かって話。ざっくりとした話で言うと、東京が北緯35/東経139に対し、南緯33/西経70。お、真裏っぽい。と言う事で、気候も少し似通ってたり。夏真っ盛りお盆過ぎのニッポンの夏。冬真っ盛りどんより冷え込むサンティアゴの冬。今回は街の様子を中心とした内容です。
あきれるほど愛しても3分の1も
伝わらないんだよな。あきれるほど大きいん国旗だけど写真では。大きさが全てではないということか、なんでも。深い意味はないです。冗談はさておき、街中の広場にドーン。モネダ宮殿前で見れるこれには圧倒される。大きすぎてよほど風ないとたなびかないのでは?純情な感情で思ったりするわけです。
ちなみに、モネダはスペイン語で”お金”。
ここは、73年の軍事クーデターの舞台にもなった重要な場所。チリ人の歴史を紐解いていくと少し血気盛んなその様子を感じます。
アルファベットの”I”の形をしたこちら。細長い形で有名なチリのど真ん中あたり。
簡単に紹介すると、以前の内容で紹介した治安悪めの旧市街。都市を感じさせる新市街。門番つき鉄格子でお庭が囲われた富裕層住居エリアに分類できる。足立区北区エリア、臨海エリア、世田谷エリアみたいな。怒られそうだなこれ。
古き良き
旧市街で外せないのが、こちら「アルマス広場」
アルマス広場はかつて、スペインが侵略した土地で形作っていた広場。
決まった様式なので、南アメリカ大陸の都市をめぐっていると幾度となく出会う。
スペインによる侵略の歴史を感じるってやつ。そして、広場を囲うように政府系機関、裁判所、教会。そんなに広くはないけど。治安が悪いと言いつつ、常時警察官がいるのって、治安が悪いのか良いのかよくわからん。
日曜礼拝はをはじめ、日中でも訪れる人は多い。ここをきっかけに、各都市で教会には必ず足を運ぶようになった。美しい教会の内装に惹かれるのは、裏を返せば外国人が日本に来て、神社やお寺に感化されるのと一緒かな。
思えば、日本にいるときは度々、神社とかお寺とか行くし。やってる事変わらんか。
荘厳で歴史を感じる、建築物は一見の価値あり。
何より、BOSEのスピーカーがいい音だしで司教の声がきれいに聞こえる。
外では日中はおじさんたちがチェスに興じている。
当時カナダの図書館に入り浸っては暖炉の前でチェスはよくした。ずぶの素人だから、ここでは参戦しなかったけど。小一時間眺めてられられる。
一方で大道芸人に群がる人々、踊り場で舞う女性たち、夕暮れに浮かぶ木星を望遠鏡から覗いてみたり。夜もふければ、売春婦たちの時間。喧嘩する売春婦を道の向こうから男た血が眺めていたり。いろんな顔から活力を感じる。
高台からの景色は
ちょっとすすけてるんですよ。
けど、山並みもよく見えるし、旧市街は街並みの建築物は味がある。
落書きが多かったり、汚かったり時々カオスを感じさせるけど。そういう色眼鏡で見ていると言われれば、それはそれですがね。味があると感じてしまう。
きっとヨーロッパ旅行した人からしたら、似たように見える街並みなんだろうな。
チリの築地市場
街を楽しむためには、やはり欠かせないのは市場。
・おいしいものが食べられる
・物価がわかる
・市民生活が見れる
もっとも、おいしい物を安く食べられる。
客先のアポ前に築地の場外で先輩と昼食。隣のオヤジは瓶ビールを開け、肴を摘んでいる。そんな数年前の記憶を思い出しながら、ひとりメシ。
これまた有名だが、チリの中央市場はウニが格安で食べられる。
Portilloで仲良くなったイギリス人のBenさんが教えてくれた。このBenさんはスペイン語も喋れて、親切なことにサンティアゴに戻った時に次のホステルまで送ってくれたり。その1年後、カナダでの雪山で再会と素敵な友人。きっといつかまたどこかで会えるだろう。
南米大陸では肉料理がメイン。
その点チリではおいしい海産物にありつける。カナダの内陸に住んでた時分、スーパーで会えるのは、cod(たら)だった。白身魚のタラ。もちろんカナダといえばサーモンもおいしいけど。おいしいのと安いのは別の話。
川を挟んだ所にもベガ市場という、より市民の生活に即した市場。
上の写真見て気がつきます?これ。ショッピングカート!
おばちゃんのお買い物アイテムがめちゃくちゃ需要ある。
最初は、
「あ、あの若者おばちゃんだ!」
「あ、あそこも」
「おいおい、巣鴨か戸越銀座か?」
「あれ、若いお兄さんみんな…」と次第に変わるリアクション。
なんせ市場はものすごく大きいから、歩く。
しかもスリは有名。公共機関使って移動ならなおさら、理にかなっている。 サンバイザーと並ぶ、おばちゃんの3種の神器的解釈だったけど、考えは改めねばと。
固定概念に囚われるのはよくない。そんなことも学ぶのです。
こう書いてあると、スムーズに探検している感があるけど、実際は手前の中央市場に気がつかず、いきなりベガ市場へ。小腹を満たそうと入ったお店のおばちゃんは英語丸きっりダメだし、席に着くと周囲のチリ人から物珍しそうに上から下まで見られる。アジア人は珍しいのかーと1人感心し、食事をすます。満たされて、外に出て次の目的地を目指そうと地図を開いて初めて気が付く。
「ここ中央市場じゃない。どおりで観光客いないわけだけだ。」
あーあー果てしないー
大都会。市内の移動には以前にもご紹介した、エレキバンみたいな名前のICカードbip!で移動。正直、思ってたより駅構内も地下鉄車内も綺麗。近代的な様相。
デザイン性に富んでるし、ゴミが落ちていたり落書きがひどいわけではない駅構内。
そんなサンティアゴも、この翌年には地下鉄料金の値上げに端を発したデモで大変なことに。
さて電車で数駅、地上に上がってみると思っていたより、都会の感じ。
これにはクリスタルキングもびっくりの大都会。
いや、きっとスタートが旧市街だからか。最初のイメージを裏切る印象を与えられたからだろうな、きっと。最初からこちらサイドに来ていたら、きっと「あー、ちょいダサい都会」その程度だったかもしれない。
道も広く、走っている車はまあ悪くない。この感じは、そうだな。神宮外苑の側、青山通り。
都会に溶け込む芸術。
新宿のLOVEだったり、六本木ヒルズのクモだったり。都会にアートは必要。
所変わってショッピングモール。
ここに至っては、関東近郊のモールを思い起こさせる。
最上階にはレストラン、フードコート、映画館。そら、イオンモールとちゃうか?いまでこそ、角刈りのお兄さんが脳内にちらつく。そんなボケが生まれそうな充実っぷり。
冬の終わりで各ショップではセール中。
所々、マネキンの怪しいポーズに感性の違いを感じる。この少女が被っているのは?お弁当の醤油挿しを連想させる。いいね、ショッピングカートと逆かな。日本のプールでも、見る日が来るかもしれない。
とまあ語り尽くせぬ、見どころの数々。
他にも旧市街→新市街→山間部と進んでいく中、特に新市街から郊外に向かって行く所では、多くの住宅街。平屋もしくは2階建、お庭があって鉄格子の柵で四方を囲まれたそれは、閑静な住宅街そのもの。
低所得者たちが、旧市街や都市部に住み、都心部にも中所得者層、高所得者たちが郊外に警備性に優れた居を構える。治安の面に起因することでもあるだろうけど。格差が広がれば近い将来日本の一軒家もブロック塀から鉄柵に・・・。なるのだろうか。ジム・ロジャースは著書の中で、再三にわたり私なら日本の子供にAKー47を持たせると説いてますし。
さあ、東京の真裏のTokyoはNEO東京なのか。はたまた、別世界なのか。それが未来でなく、別の世界線であってほしかったりもする。
写真だらけになってしまうので、今回はここまで。
次回は快適さと出会いに溢れたホステル紹介とうまいもーん。
南米さんぽ④ 南米スキー、チリ最古の雪山
今回は滑る事が大好きな雪山の友に捧げる内容。Ski Prtilloの雪山。前回の記事同様、ここ10年では一番くわしい内容。ここまで書いている人は今のところいないので、みんなわしに聞いたらいいし、楽しく読んだらいいではないでしょうか。
まずは、
《スキー場のスペック》
・全19コース(中上級向け)
・リフト14本
・ベース2,880m、トップは3.310m。最下部2,548m、標高差762m
・最長3.2キロのロングラン
・中央のインカ湖に対して、両斜面が滑れる。
・当たれば、どPOW
そんな事ググればわかるじゃないかって?たしかに。
秘境のスキー場
コースをご覧ください。グリーンが初心者、ブルーが中級、ブラックが上級。あと、海外スキー場あるあるですが、白い所は滑れます。どこでも自由に滑れます、エリア内なら。自己責任で。
数キロ先にチリ軍の基地があるので、訓練をしていた。訓練という名のスキー。なお、この週は新雪も少なく、初心者が重装備でコンクリートの様な硬い斜面を滑る。聞いただけで腰がひけそうな、なかなかハードな訓練内容。修行かな。両足の自由を奪われた彼らの姿は、トイストーリーの兵隊さんたちを思い出させる。
ドナドナ
いや、リフトではないですね。シャトルです。棒の先にお皿がついたヤツを、お股の間に挟むと、引っ張って行ってくれるやつです。結構な斜度の所を上げさせてくれる。問題は降りる時。急に止まる。そして、止まるだけ。左右の人間が譲り合いの精神を発揮してくれないとコケること間違いなし。慣れない上に、急斜面。雪が硬くクラストしていると、滑落していく人もちらほらと。アディオスアミーゴ。何人の人たちが滑落していくのを、見ただろうか。安全にお楽しみください。なお、降り場には誰もいないので、全て自己責任です。いい言葉だ、自己責任。
もちろん、山の上にレストランもある。ヘリスキーもできるし、スクールでのレッスン。滑っていると、ホテル専属のカメラマンが写真撮影。ゆっくりホテルで選んで記念にどうぞ。
常設のポールは結構自由に入れた、はず。レース大会(毎週1回)も開催。エントリーしたけど、悪天候でキャンセルに。残念。勝ったら、ワインでももらえたかな。
飛び込めインカ湖
オススメのコースはLAKE RUN。右側スキーエリア最奥部。文字通り、湖に向かって飛び込む様に広い斜面を楽しめる。所々、岩が出ているのでうっかりすると、うっかりする。死なぬ様。同室のマイケルに誘われて。湖のほとりでは、隠し持ってた瓶ビール。飲んでもいいかーい。飲んだらええやーん。と酒盛りしながら、ドローン撮影などしてみたり。最高。
帰り道は、なかかなトラバースが長く、しゃめんを横切って歩く歩く。滑れるけど、岩は多い。ああ、中古のスキーでよかった。歩いて、踏み上げ。アルコール+有酸素運動。やたら息が上がると思って思い出す。そうだ標高。いい運動だ、まったく。
降雪があると1日中パウダーを楽しめまる。日帰り客がいないと、一定数以上人が増えない。つまり、快適に安全に楽しむ事ができる。これは結構大きいかな。カナダでは「パウダーの日に友達はいらない」ということわざみたいなものがあった。つまりは、そういうこと。
どうです?行きたくなったでしょう。
もっと詳しく知りたい人は遠慮なく、ご質問ください。より多くの動画、写真、資料でご案内します。おいしいコーヒーをお供に。
南米さんぽ③ Ski Portill チリのスキー場ポルティージョ
今回は、チリのスノーリゾートSki Portillo(ポルティージョ)について。
今年はスキーできなかった人
南半球にスキーに行きたかった人
海外のリゾートに興味がある人
日本の暑い夏から少しでも気を逸らしたい、そんなあなたに捧げる白い雪にまみれた記事。
簡単にどんな所かと言うと、
・南米最大規模で、チリ最古のスキー場
・ホテルは1軒のみで、基本1週間ステイ
・世界有数のスキー場で、世界中からスキーヤーが集まる
そんな情報を掘り下げていきます。
Amazonじゃないのかよ南米って
まず、みなさんの南米イメージはどんなものでしょうか。
陽気なラテン?サッカー?アマゾン熱帯雨林?そんな所でスキーできるの?はい、できるんです。
前々回の記事にもあるが、南米大陸を縦断するは巨大なアンデス山脈。
その頂きは「アコンカグア」で標高6,961m。高い高い。
これを登頂しようとしていた世界的な登山家の三浦雄一郎氏の記憶も新しい。
ちなみに、富士山の標高が3,776mですから。お分かりいただけただろうか。
ふだん見慣れた東京タワーを下から見上げる感覚でスカイツリーに行ったら、そのデカさに圧倒される。きっとそんな感覚だろう。
そんなアコンカグアのすぐ側
チリとアルゼンチンの国境沿いに位置するのが、このPortillo。
その始まりは、ヨーロッパ人が19世紀に鉄道を引くためにやってきて、スキーをしたのが始まりだそう。大陸を横切る列車作ろうぜ!と来たのに、スキー場作って行ってしまうのだから恐れいう。なんなら、列車はできていなんじゃなかろうか。
そんな国境沿いの僻地にあるスキー場、ホテルは1軒しかない。
首都から160km、いろは坂を彷彿とさせる国道沿い、そこにはホテルが1軒。
雪山でポツンと景色の良いホテルといえばシャイニング。237号室があったかどうかはご想像にお任せします。
1週間オールインクルーシブスタイルの滞在
滞在は基本、土曜日スタートの7日間単位。(3泊4日のmini weekもある)
大丈夫、”1週間もスキーをするなんて!”と言う視線を画面越しに感じている。
しかしながら、欧米人からすると一般的。
天気が悪ければ、外には行かないし、1日中朝から夕方まで練習をする訳ではないし。
そうしたら1週間なんてあっという間。日本の週末旅行感覚とは別物。そこの価値観はいっそ書き換えて、埋めてしまいたいものだ。
そんなホテルの他には、
・インカロッジ(4人1部屋のタコ部屋)
・オクタゴンロッジ(少しプライベートな建物)
・シャトー(プライベートおしゃんハウス)
それぞれのお部屋タイプに対して価格設定があり、かつ時期に応じて変動制。
今回は、1人で宿泊なのでインカロッジ(シングル、4人部屋)プラン。
2段ベッド、人がギリギリすれ違えるスペース。
ベッドの反対側には荷物を収納できる、わずかな埋め込まれた棚。以上。
費用はUS$1250ドル。約13万。
この費用に含まれるのが、
・宿泊代
・1日3食のご飯+ティータイムのおやつ
・全日のリフト券代
・館内全ての施設利用
結論から言うと、だいぶコスパがいい。
少し脱線して国際的なリフト券価格で言うと、同じ滑走日数で言うとカナダなら10万円は超える。オーストラリアも高いし、フランスは長期だと少し安いかも。日本はそんな長い人向けないか。
そもそも飲食代が込みで宿泊費も入っている。
とにかく、全部ひっくるめてこれならお得。そうそう伝える機会も無いので、ちょっと聞いてよ奥さん。お得なのよ!とここぞとばかりに掘り下げてお得と伝えたい。
今回同室になったのは、カルフォルニアからやってきたIT会社勤務のマイケル、ボリビアのツアー会社勤務、口数少なめアレキサンダー、体臭きつめアメリカの若人アレックス。カナダから来たジャパニーズわしでお送りします。
男4人が狭い部屋で1週間の共同生活。
共同のシャワーブースと洗面所が同じ建物に。廊下で違う部屋の人とビールを片手にだべったり。気分は半ば合宿。目が覚めると、マイケルが裸で起き上がる、そうだ外国人服着ないで寝るよな。おじさんなのにこうなってくると友達感覚だ。
到着日は夕方18時から、オリエンテーション。
参加無料で、施設とその歴史を案内してもらえる。
1週間で遊び尽くせるかといった施設の充実っぷり。
同日、到着した人たちと一緒に回るので、会話も増えさらに友達が増える。
味わい深いホテル
食事は全員ホテル
少し面倒だけど、インカロッジから一度外に出て、10m先のホテルへ。
こちらは2階のレストラン。サーバーも豊富。充実のサービス。だそう。何故かって?
われわれの食堂はこちら。階段を下って、ロビー脇のこちら。
この食事処の分け方がなんともハッキリしてて最高。
上流階級と下層階級。
を文字通り体現。支払うお金で食事処が別れている。良いじゃないか。これぞ資本主義。
まあ下も下で悪くない。毎食きちんと分けられるメニュー。当然スペイン語でしょ?といわんばかりの、従業員さん。毎食動けなくなるくらいの量は食べられる。
海外スキーの雄大さは一度知ってしまうと、もう日本の小さく短いゲレンデでは満足できない。一度知ってしまうと、知る前には戻れない。我々はスマホの便利さを手放す事はないし、なんだってそうだ。そんな物掘れば掘るだけ生まれてくるお題だ。だから思う。
ジャグジーでは満足はできない。温泉に浸かりたい。
いっそ掘ったら湧かないかなんて思ったりする。ざんねんながら、岩盤だった。
さて、下級戦士たちの食堂では日替わりで開催されるイベントがみんなのお気に入り。
ワインのテイスティング会
タダ酒に群がるのは、万国共通。
世界中から集まった参加者が、地元チリのワイン農家さんの声に耳を傾ける。買う人ももちろんいる。大方は飲んでうんちくを語り出す。それにしても、みんなワインに詳しい。欧米社会のそれなりの仕事に従事している人たちは本当に教養がある。
夕食を共にしていると、身の上話から一気に政治の話まで。「安倍さんはどうだい?」初対面でもこう言う話はよくあるし盛り上がる。アメリカ人は特に直接的に話題として触れてくる。冬の仕事の時もそうだったが。今のところ、残念ながら「トランプ最高!」と言う人には会えていない。
この2階ラウンジが至高。
夕食前後は皆がここに集まり歓談に興じる。こちらも社交の場。元々、スキーをする人たちの所得層が高いと言う統計もあるそうだが、社交会としても機能している様に思える。その脇の図書スペースでは、仕事に勤しむ人たちも。非日常なのに日常。
世界中からスキーヤー全員集合
廊下に並ぶ写真たち、そしてここに行くことを勧めてくれたダリルの言っていた通りの光景。世界のプロスキーヤー、アルペンレーサー、国代表チームなど。錚々たる顔ぶれ。勝手に写真貼ってくればよかった。
スキー界のおしゃれ番長シエラ姉さんも、雑誌の撮影で数週間前に撮影に来てましたし。やっとわかってきたぞ、位置付けがみたいな。
語り尽くせないPortilloの魅力
何よりこの社交の場を兼ね備えているのが最も価値があるかと。もちろんここに載せているのが全てではありませんが。それにしてもだいぶ掘り下げた。
さて、次回はスキーヤー、スノーボーダーお待ちかねの、雪山スペックについて。
掘り下げはしないです。山なので。
南米さんぽ② 山あり谷ありのチリ入国
一難去ってまた一難、捨てる神あれば拾う神。昔の人はよく言ったものです。人間いい時もあれば悪い時もある。下がったら次浮上する時に向けて、準備をするしかない。異国では人の親切が身に染みる出来事があります。普段あっても、慣れて気がつかないだけなのか。人には優しくありたいものです。山あり谷あり的な内容でお送りするのは、入国〜Portilloまでのお話。まずは前半、入国〜市内の安宿まで。
- 東から西へ、北から南へ話
- なんなら手ぶらで海外旅行もありだよな。そんな心持ちの今日この頃。
- 『帰りのチケットは?ないなら、乗せられません』
- サンティアゴの洗礼
- サンティアゴの安宿Landy hostel
東から西へ、北から南へ話
そもそも、居ないんですよ。
こんな経路を参考にする人は。普通、日本から行きますから。
カナダを横断して、さらにアメリカ大陸を縦断。
ね。たぶん参考にする人がいないと思いますよ。
一応、残しておきましょう、サラッと。あまりいい思い出のないエアカナダですが、まあ仕方ない。言うなれば谷の様なスタート。
これから行く南半球は冬真っ盛り。
日照時間が長く、21時すぎまで明るいカナダ。
仕事終わりに、湖で泳いだり釣りを楽しめるここからすると、異世界もいい所。
いや、時期的ににほん真夏で連日の35度越えの真っ只中と比較したら。防寒対策する気持ちと、身軽で行きたい気持ちが寄せては返します。
とは言っても、カナダで半年仕事をする為に持ちこんだ荷物は、
・スーツケース×1個
・バックパック×1個
そんな人間が荷造りをするので持ち物が多い訳もなく。ほら。
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